終身雇用の終焉
ユニクロが定期採用を辞めるようだ。その理由は次のとおり。
http://www.asahi.com/business/update/1118/TKY201111180631.html
どうも、一括採用だと同じような人材になってしまうことを問題としているようだ。
これを見て、Diversification(多様性の確保)が次の人材活用のキーワードのような気がした。
以前、アリの世界で、画一的な遺伝子を持つアリによって作られたアリ塚と多様な遺伝子を持つアリによって作られたアリ塚が、それぞれ外気温の変化に対応する話を聞いたことがある。前者のアリ塚では、一定の温度に達した瞬間にすべてのアリが羽を動かし始め、温度を低下させるが。、後者のアリ塚では、低い温度で羽を動かし始めるアリもいれば、高い温度にならないと羽を動かし始めないアリもいるようだ。前者に比して後者のほうがアリ塚全体としてはきめ細やかな対応が可能という話だ。
つい数年前にデジタルテレビのために大規模な投資を行った家電メーカーが大赤字を継続している一方で、いち早くスマートフォン向け部品を提供する体制を作り上げたことにより大きな黒字を生み出しているメーカーもある。一昔前に比して、世の中の変化のスピードが過去にないレベルで上がっているように思われる。
こうした激しい変化へきめ細やかな対応を組織がするためには、以前にも増して多様な人材が必要になることだろう。これからの組織は、「個」を活かせるか否か、ということが「成功」ではなく「生き残る」ために必要なのではないか。